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2011.06.14 浦島太郎

前回の手術の話の続きで・・・・




去年の6月、T総合病院で手術した私。

久しぶりの入院で、手術という事でなんとなく気分は落ち込んではいましたが、
入院して病棟にいるという事では気分はややウキウキしてました。

前の職場では最後は人工透析室勤務でしたが、その4年前までは大好きだった外科
系の病棟で交代勤務をしていたのです。全く別の病院ですが、その雰囲気がやはり
好きで、今回の入院で懐かしい病棟の雰囲気ににんまりしていたわけです。

それでも、約14年ぶりの病棟、そして18年ぶりの入院で驚いた事がたくさん
ありました。


まずは入院、手術に際してのサインの必要な書類の多いこと。
私が勤務していた頃は、まだここまで世の中が難しくなかった頃だったので
入院の申込書に検査の承諾書とか手術の承諾書ぐらいだったかと思います。
でも、今は先生からの説明の度にサイン、そしてとても長い文章が書いてある手術
承諾書(昔は術式ぐらいだったかな)、入院時の説明・同意諸、感染症検査の同意書、
入院療養計画書などたくさんの書類にまずはびっくりしました。退院時の
退院療養計画書は私が勤務していたころにはありましたが。
大変な世の中に医療もあるのだと痛感させられましたね。


そして術後、抗生物質の投与のないこと。
私が勤務していた頃は手術をしたら、必ず術後抗生物質の点滴、または経口薬の投与が
3~5日間あったと思います。体に管が入ってたりしたら尚のこと、感染予防のため
ですよね。
でも、今回は、たぶん手術室で術前に点滴で入ってたのが抗生剤だと思うのですが、
その後は全くなし。経口薬もなし。胸からドレナージ用の管が入ってるんですけど。
入院時にもらったクリニカルパスに書いてないので驚きました。


それから、今は手術創の消毒もしない事。
昔は術後から、特にドレーンという体に溜まった体液を排出するための管が
入っていると、そこにあててあるガーゼが汚れるのと、感染の心配から定期的に
消毒してがーセを交換してたのですが、今は傷にあててあるフイルムは頻回に
交換しませんし消毒薬も使いません。
人間のからだがちゃんと傷をふさいでくれるのと、消毒薬が意外と術後の創に
よくないということらしいです。
よく先生と一緒に消毒セットを載せたワゴン車を引いた看護師がついて、ガーゼを
替えに来てたのに、今は先生がビニールの袋と新しいフイルムテープを持っててくる
だけで、張り替えるだけで終わり。それも入院中2回だけ。
人間のからだって凄いんですね。


そして、電子カルテになったということ。
看護師がPCと一緒に部屋にくるんですけど・・・。
あれってまとめてナースステーションで入力するより、何か利点があるから各部屋に
PCを持ってくるんでしょうけど、どうなんでしょうね。
いちいちPC見てる看護師がいるととてもイライラします。
「ちゃんと患者さん見てる?」
そう問いかけてみたくなります。



久しぶりの入院で、医療の変化を実感しました。
今まで当たり前だった事が、必要でなくなった・・・・。

本当に浦島太郎状態ですね(笑)。



もっとうちの先生もいろいろ情報を収集してほしい気もしますが、
その気はないようで・・・・。

それでも確かにうちのクリニックでも、昔からみれば傷パワーパ○トのような皮膚保護材を
ガーゼの変わりに傷に使うようになってきてるし、施設から来た患者さんが
傷にラップを使っていたりと傷に対しての考え方は少しづつですが変わってはきてる
ようです。

今は総合病院のような先端医療からは離れた現場で仕事していますが、
ここはここの良さがあるので、こんな世の中だからこそ患者さんの近くで
できる看護をしていきたいとこの入院で思いました。

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